あたご工房
天文と電子工作とコンピュータなどについて日々の出来事を書いています。
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Advanced-GT DEC暴走修理(おそらく完結編)
♪ I can't stop. The loneliness. どぉ〜してな〜のDEC暴走が〜止まらな〜い〜...
失礼しました。
前回Advanced-GTの開腹手術を行なって、DEC暴走が治まったかのように見えましたが、その後の試験運用にてDEC暴走が再発。
RAカバー下部のネジを取り外して、カバーを少し浮かせるようにすることで小康状態を維持できていましたが、気持ちが悪いので再度開腹手術を行うことにしました。
注意:本記事に記載している事象は私のAdvanced-GTにおける原因です。
また、本記事に記載していることを行うとメーカー保証の対象外となりますので、試される方は自己責任にて行なってください。
本記事を参考に行った作業によるいかなる損害についてもあたご工房は一切の責任を負いません。
のっけから脅し文句ですが、私も「もうヤバイかも」と感じる場面がありました。
よろしくお願いします。
前回同様RAカバーを外して事象の再確認を行いました。
その結果、暴走発生→DECのコネクタを軽く押す→DEC暴走が止まるという事象は全く解決していませんでした。
1.コネクタ嵌合疑惑
DECのコネクタの差し込み方によって事象の発生が変化するため、「やはりコネクタの嵌合か?」という疑いが浮上、基板上から直接信号を取り出してみました。
しかし、事象は全く変化しませんでした。
2.パターン破損疑惑
ハンダの付け直し等を行なっても、コネクタを動かすことで暴走が発生したり止まったりということで、コネクタ(ヘッダ側)のパターン(ランド)が応力により剥がれてしまっている可能性があります。
2.1 パターン押し付け作戦
暴走中にコネクタに力を加えると暴走が治まるので、力を加えた状態でコネクタのハンダを付け直してやれば、剥がれたパターンが接触した状態で固定されるのではないかとやってみました。
赤道儀に接続して確認!
ヴィーンと暴走!orz
しかもコネクタをどんなにいじくり回しても暴走が治まりません。
もうどうにも止まらない山本リンダ状態です(汗)
「あ〜これで修理だ。いくら掛かるんだろう?結構掛かるならAdvanced-VX購入か? いやいや...」
などと色んな思いが駆け巡ります...
2.2 バイパス手術作戦
「新たな赤道儀を買ってもジャンクな赤道儀が残っては意味が無い」と気を取り直してパターン剥がれの対策を考えます。
まずは、各コネクタがどのようなパターンに接続されているかを確認します。
ハンダ面側は1番、2番、5番ピンのパターンが見えます。
コネクタ部分と、パターンの先のビア(パターンが終端している丸い部分)の導通をチェックしたところこの3つはOKでした。
残るは3番、4番、6番ですが、部品面側はコネクタに隠されてパターンがわかりにくいです。
当てずっぽうで、DECの3番ピンとRAの3番ピンをチェックしたところ導通しています。
同様に4番ピンもDECとRA間で導通していました。
さて残るは6番ピン(上記写真の向かって一番右のピン)です。
暴走の際に6番ピン側に力を加えると暴走が止まるので、一番怪しいピンです。
6番ピンは明らかに赤線で引いたパターンであると予想されます。
写真右側にあるビアとの導通を確認したところ、導通していません。
そこで、ジャンパを走らせて見ることにしました。
「もし、予想が外れていて、このジャンパで変な電圧がかかったりして、基板を壊したらどうしよう...」
などと不安になりながらも、既に山本リンダ状態なのでトライするしかありません。
赤道儀にセットして確認...おおっ!まともに動いている!!
RAカバーのネジを全て使ってきっちりカバーをはめても正常です。
やりました。今度こそ根治でしょう。
さて、冒頭にも書いたとおり本記事における暴走の原因は私の個体で発生したものです。
DECの暴走の原理は、DECモータに付いているセンサの情報がマイコンまで届かないため、CPUがモータONのまま制御をやめてしまう事で発生すると考えられます。
なので、
・DECモータ部とカールコードの接触
・カールコード自体の断線
・RAカバーとカールコードの接触
・RAカバーのコネクタ基板とCPU基板を接続しているケーブルの断線
・各基板(主にCPU基板)のパターン剥がれ
・その他
といった事が暴走の原因として考えられます。
まずは、色んな所の接触を確認して見ることが大切ですね。
もし基盤に問題がありそうな場合は無理をせずに修理に出したほうがいいかもしれません。
それにしてもAdvanced-GTは本当に「手のかかる子」ですね。
でも、こうやって問題を解決できると確かに愛着が湧いてきますね。
↓押していただけると嬉しいです。
失礼しました。
前回Advanced-GTの開腹手術を行なって、DEC暴走が治まったかのように見えましたが、その後の試験運用にてDEC暴走が再発。
RAカバー下部のネジを取り外して、カバーを少し浮かせるようにすることで小康状態を維持できていましたが、気持ちが悪いので再度開腹手術を行うことにしました。
注意:本記事に記載している事象は私のAdvanced-GTにおける原因です。
また、本記事に記載していることを行うとメーカー保証の対象外となりますので、試される方は自己責任にて行なってください。
本記事を参考に行った作業によるいかなる損害についてもあたご工房は一切の責任を負いません。
のっけから脅し文句ですが、私も「もうヤバイかも」と感じる場面がありました。
よろしくお願いします。
前回同様RAカバーを外して事象の再確認を行いました。
その結果、暴走発生→DECのコネクタを軽く押す→DEC暴走が止まるという事象は全く解決していませんでした。
1.コネクタ嵌合疑惑
DECのコネクタの差し込み方によって事象の発生が変化するため、「やはりコネクタの嵌合か?」という疑いが浮上、基板上から直接信号を取り出してみました。

しかし、事象は全く変化しませんでした。
2.パターン破損疑惑
ハンダの付け直し等を行なっても、コネクタを動かすことで暴走が発生したり止まったりということで、コネクタ(ヘッダ側)のパターン(ランド)が応力により剥がれてしまっている可能性があります。
2.1 パターン押し付け作戦
暴走中にコネクタに力を加えると暴走が治まるので、力を加えた状態でコネクタのハンダを付け直してやれば、剥がれたパターンが接触した状態で固定されるのではないかとやってみました。
赤道儀に接続して確認!
ヴィーンと暴走!orz
しかもコネクタをどんなにいじくり回しても暴走が治まりません。
もうどうにも止まらない山本リンダ状態です(汗)
「あ〜これで修理だ。いくら掛かるんだろう?結構掛かるならAdvanced-VX購入か? いやいや...」
などと色んな思いが駆け巡ります...
2.2 バイパス手術作戦
「新たな赤道儀を買ってもジャンクな赤道儀が残っては意味が無い」と気を取り直してパターン剥がれの対策を考えます。
まずは、各コネクタがどのようなパターンに接続されているかを確認します。

ハンダ面側は1番、2番、5番ピンのパターンが見えます。
コネクタ部分と、パターンの先のビア(パターンが終端している丸い部分)の導通をチェックしたところこの3つはOKでした。
残るは3番、4番、6番ですが、部品面側はコネクタに隠されてパターンがわかりにくいです。

当てずっぽうで、DECの3番ピンとRAの3番ピンをチェックしたところ導通しています。
同様に4番ピンもDECとRA間で導通していました。
さて残るは6番ピン(上記写真の向かって一番右のピン)です。
暴走の際に6番ピン側に力を加えると暴走が止まるので、一番怪しいピンです。
6番ピンは明らかに赤線で引いたパターンであると予想されます。
写真右側にあるビアとの導通を確認したところ、導通していません。
そこで、ジャンパを走らせて見ることにしました。

「もし、予想が外れていて、このジャンパで変な電圧がかかったりして、基板を壊したらどうしよう...」
などと不安になりながらも、既に山本リンダ状態なのでトライするしかありません。
赤道儀にセットして確認...おおっ!まともに動いている!!
RAカバーのネジを全て使ってきっちりカバーをはめても正常です。
やりました。今度こそ根治でしょう。
さて、冒頭にも書いたとおり本記事における暴走の原因は私の個体で発生したものです。
DECの暴走の原理は、DECモータに付いているセンサの情報がマイコンまで届かないため、CPUがモータONのまま制御をやめてしまう事で発生すると考えられます。
なので、
・DECモータ部とカールコードの接触
・カールコード自体の断線
・RAカバーとカールコードの接触
・RAカバーのコネクタ基板とCPU基板を接続しているケーブルの断線
・各基板(主にCPU基板)のパターン剥がれ
・その他
といった事が暴走の原因として考えられます。
まずは、色んな所の接触を確認して見ることが大切ですね。
もし基盤に問題がありそうな場合は無理をせずに修理に出したほうがいいかもしれません。
それにしてもAdvanced-GTは本当に「手のかかる子」ですね。
でも、こうやって問題を解決できると確かに愛着が湧いてきますね。
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