あたご工房
天文と電子工作とコンピュータなどについて日々の出来事を書いています。
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独立型太陽光発電
物置改造の続きは独立型太陽光発電の導入です。
先週から色々と部材を調達してました。
まず最初に届いたのがこれ、DC-ACインバータです。
バッテリは以前書きましたが12Vを直列にして24Vにして使います。これは損失を減らすためです。
電源ケーブルなどは導体といって電気をよく通しますが、わずかながら抵抗成分を持っています。
抵抗といえばオームの法則
電圧=抵抗×電流
ですね。
ケーブルに抵抗成分があるということはそこでも電力が消費され、損失となってしまいます。
損失する電力は
損失電力=電圧×電流
と定義されています。
これに先ほどのオームの法則を代入すると
損失電力=抵抗×電流2
となります。電流値が2倍になると電力の損失は4倍になってしまいます。
電流を減らしたいところです。電力の式は実際に換気扇や除湿機などの機器で消費する電力にもあてはまります。
少し式を変形すると
電流=消費電力÷電圧
となります。
消費電力は変えられないので、電圧を上げれば消費電流が減り、損失電力も減って効率が良くなります。
ケーブルも細めのものが選べます。
電力会社の送電線で10万ボルトなどの高圧で送電しているのは、電圧を上げることで送電時の損失を減らすためなんですね。
さて、ウンチクはこれくらいにして、このDC-ACインバータを選択した理由はリモートスイッチがついていたためです。(まぁ、仮にリモートスイッチが無くとも改造していたと思いますが...)
もう一つの理由は、細かな状態が前面パネルに表示されることです。
電圧・電流・過負荷・バッテリ低電圧などなど。
リモートスイッチの構造はRJ11の6極6芯で接続するようになっています。
まるで赤道儀のようです。
スイッチの見た目から、中身はとても単純そうですが、確認してみます。
・・・単純でした。
ただ、たかだかLEDとスイッチを接続するために6極6芯を使う必要性って無いですよね。
パネル表示のインテリジェントさから、将来的に外部と通信する機能も持たせてあるのかもしれません。
確認のため本体を開けてみました。
パネル部分にCPUなど結構な部品が乗っているため、これくらいしか開けられませんでしたが、RJ11コネクタの後ろに伸びているコードは3本だけ(電源・グランド・LED用グランド)でした。
ちょっとがっかり。バッテリ電圧等が通信で取得できたら色々と遊べたのに。
さて、お次はこれ。
ソーラーチャージコントローラー。略してチャーコン。
MPPTという太陽電池からの充電効率を良くする機能を持ったタイプです。
落札したのは40Aのはずなのに、型名がMPPT60となってます。
間違って60Aタイプを送ってきたのかと、一瞬ラッキーと思ったのですが、取説と本体シールをよく見るとMPPT60はシリーズ名で40/50/60Aのタイプがあるようです。
このチャーコンを選んだ理由は単純に安いからです。
本当は自分で作りたいところですが、とりあえず手間を掛けずにシステムを組むために購入しました。
実はこのチャーコン、評判はあまり良くありません。
姉妹品のMPPT10を分解された方のブログやYouTubeにも色々書かれています。
その辺りを理解しつつ選んだのですが、一応中身のチェックをば
殆どヒートシンクです。(笑)
異様にFETの数が多いです。扱う電流が多いためなのでしょう。
しかし、気になる実装も...
一番左側手前のFETが何故か他のFETと反対に曲がってます。
その隣のFETはヒートシンクに接触してません。
MPPT10の分解やYouTubeでも語られている様にインダクタ(コイル)も適当です。
数10MHzとかじゃないと効果無さそう。
MPPTの制御はこのモジュールで行なっているようです。
横から見ると3本しか足がありません。
いったい中身はどういう回路になっているのか興味はあるものの、さらなる分解をするほどの気力はないのでここはテキトーに。
そして、シリーズで電流値が異なる正体がこれ(多分)
ポリスイッチというヒューズと同じ働きをする素子です。(多分)
ヒューズと違って、電流値が下がると自動復旧します。
こちらも電流量が多いためか複数を並列にして電流を分散させているようです
回路自体は60A対応にしておいて、この部品を増減することで40A、50A、60Aとバリエーションを増やしているのでしょう。
最後はバッテリです。
有名どころ、ACデルコのVoyagerで最大容量のM31MFにしました。
オークションにて約1.1万円です。
なんと重量は26.5kg!
ウチの三男坊よりも重いかも。
あまりに重いので、取っ手がついてきます。
これを2つ奥に写っているスチール棚に置いたのですが、あまりの重量に棚板が多少変形してしまいました。
棚板とバッテリーの間に、棚板と同サイズの合板を挟んで重量分散させないといけなさそうです。
棚の柱も床にめり込む可能性があるので、こちらも合板で下駄を履かせた方が良さそうです。
さて、独立型とはいえネットで検索すればいくらでも情報は出てくるのですが、パネルを設置する架台について書かれているページはあまり見かけません。
安上がりに済ませたいのでホームセンターからスチール棚用の脚を買ってきて組むことにします。
このフレームを扱っている店が少なく、自宅から比較的近い範囲では1店だけでした。
底辺は45cm、斜辺は60cm、縦は30cmのフレームを使用しました。
ピタゴラスの定理から、斜辺と底辺のなす角はおおよそ30度強(=仰角60度弱)になります。
太陽の南中高度(仰角)は
春分・秋分:90−その土地の緯度
夏至:90−その土地の緯度+23.4度(地軸の傾き)
冬至:90−その土地の緯度−23.4度
であり、仙台ですとそれぞれ約50度、約73度、約27度となります。
年中同じくらいの電力を消費するシステムであったならば、一番発電量の少ない冬至に合わせてシステムを設計すべきでしょう。
しかし、今回は物置の空調用電源として独立型太陽光発電を使用しますので、梅雨〜夏場の湿度が上がりやすい時季が最も電力を消費します。
なので、作りやすさと発電効率から上記の角度としました。
先週から色々と部材を調達してました。
まず最初に届いたのがこれ、DC-ACインバータです。

バッテリは以前書きましたが12Vを直列にして24Vにして使います。これは損失を減らすためです。
電源ケーブルなどは導体といって電気をよく通しますが、わずかながら抵抗成分を持っています。
抵抗といえばオームの法則
電圧=抵抗×電流
ですね。
ケーブルに抵抗成分があるということはそこでも電力が消費され、損失となってしまいます。
損失する電力は
損失電力=電圧×電流
と定義されています。
これに先ほどのオームの法則を代入すると
損失電力=抵抗×電流2
となります。電流値が2倍になると電力の損失は4倍になってしまいます。
電流を減らしたいところです。電力の式は実際に換気扇や除湿機などの機器で消費する電力にもあてはまります。
少し式を変形すると
電流=消費電力÷電圧
となります。
消費電力は変えられないので、電圧を上げれば消費電流が減り、損失電力も減って効率が良くなります。
ケーブルも細めのものが選べます。
電力会社の送電線で10万ボルトなどの高圧で送電しているのは、電圧を上げることで送電時の損失を減らすためなんですね。
さて、ウンチクはこれくらいにして、このDC-ACインバータを選択した理由はリモートスイッチがついていたためです。(まぁ、仮にリモートスイッチが無くとも改造していたと思いますが...)
もう一つの理由は、細かな状態が前面パネルに表示されることです。
電圧・電流・過負荷・バッテリ低電圧などなど。
リモートスイッチの構造はRJ11の6極6芯で接続するようになっています。
まるで赤道儀のようです。

スイッチの見た目から、中身はとても単純そうですが、確認してみます。

・・・単純でした。
ただ、たかだかLEDとスイッチを接続するために6極6芯を使う必要性って無いですよね。
パネル表示のインテリジェントさから、将来的に外部と通信する機能も持たせてあるのかもしれません。
確認のため本体を開けてみました。

パネル部分にCPUなど結構な部品が乗っているため、これくらいしか開けられませんでしたが、RJ11コネクタの後ろに伸びているコードは3本だけ(電源・グランド・LED用グランド)でした。
ちょっとがっかり。バッテリ電圧等が通信で取得できたら色々と遊べたのに。
さて、お次はこれ。

ソーラーチャージコントローラー。略してチャーコン。
MPPTという太陽電池からの充電効率を良くする機能を持ったタイプです。
落札したのは40Aのはずなのに、型名がMPPT60となってます。
間違って60Aタイプを送ってきたのかと、一瞬ラッキーと思ったのですが、取説と本体シールをよく見るとMPPT60はシリーズ名で40/50/60Aのタイプがあるようです。
このチャーコンを選んだ理由は単純に安いからです。
本当は自分で作りたいところですが、とりあえず手間を掛けずにシステムを組むために購入しました。
実はこのチャーコン、評判はあまり良くありません。
姉妹品のMPPT10を分解された方のブログやYouTubeにも色々書かれています。
その辺りを理解しつつ選んだのですが、一応中身のチェックをば

殆どヒートシンクです。(笑)
異様にFETの数が多いです。扱う電流が多いためなのでしょう。
しかし、気になる実装も...

一番左側手前のFETが何故か他のFETと反対に曲がってます。
その隣のFETはヒートシンクに接触してません。
MPPT10の分解やYouTubeでも語られている様にインダクタ(コイル)も適当です。

数10MHzとかじゃないと効果無さそう。
MPPTの制御はこのモジュールで行なっているようです。

横から見ると3本しか足がありません。

いったい中身はどういう回路になっているのか興味はあるものの、さらなる分解をするほどの気力はないのでここはテキトーに。
そして、シリーズで電流値が異なる正体がこれ(多分)

ポリスイッチというヒューズと同じ働きをする素子です。(多分)
ヒューズと違って、電流値が下がると自動復旧します。
こちらも電流量が多いためか複数を並列にして電流を分散させているようです
回路自体は60A対応にしておいて、この部品を増減することで40A、50A、60Aとバリエーションを増やしているのでしょう。
最後はバッテリです。

有名どころ、ACデルコのVoyagerで最大容量のM31MFにしました。
オークションにて約1.1万円です。

なんと重量は26.5kg!
ウチの三男坊よりも重いかも。
あまりに重いので、取っ手がついてきます。

これを2つ奥に写っているスチール棚に置いたのですが、あまりの重量に棚板が多少変形してしまいました。
棚板とバッテリーの間に、棚板と同サイズの合板を挟んで重量分散させないといけなさそうです。
棚の柱も床にめり込む可能性があるので、こちらも合板で下駄を履かせた方が良さそうです。
さて、独立型とはいえネットで検索すればいくらでも情報は出てくるのですが、パネルを設置する架台について書かれているページはあまり見かけません。
安上がりに済ませたいのでホームセンターからスチール棚用の脚を買ってきて組むことにします。
このフレームを扱っている店が少なく、自宅から比較的近い範囲では1店だけでした。

底辺は45cm、斜辺は60cm、縦は30cmのフレームを使用しました。
ピタゴラスの定理から、斜辺と底辺のなす角はおおよそ30度強(=仰角60度弱)になります。
太陽の南中高度(仰角)は
春分・秋分:90−その土地の緯度
夏至:90−その土地の緯度+23.4度(地軸の傾き)
冬至:90−その土地の緯度−23.4度
であり、仙台ですとそれぞれ約50度、約73度、約27度となります。
年中同じくらいの電力を消費するシステムであったならば、一番発電量の少ない冬至に合わせてシステムを設計すべきでしょう。
しかし、今回は物置の空調用電源として独立型太陽光発電を使用しますので、梅雨〜夏場の湿度が上がりやすい時季が最も電力を消費します。
なので、作りやすさと発電効率から上記の角度としました。
さて、3角に組んだフレームを150cmのフレーム3本でつなぎます。
直角になるべきところにはL字の補強金具を取り付けないとグラグラします。
試しにパネルを載せてみました。
フレームがL字である事を利用して、下部でソーラーパネルを支えるようにしてあります。
パネルは日照時間を考慮して古い物置の上に置きます。
古い物置は東から西方向に屋根の勾配がついているので、木材で下駄を履かせる予定です。
仮置きしてみました。
良い感じです。
ただ、フレームへのパネルの固定とフレーム+パネルを物置に固定する方法をかんがえる必要があります。
なるべく物置は傷つけたくないので。
↓押していただけると嬉しいです
直角になるべきところにはL字の補強金具を取り付けないとグラグラします。

試しにパネルを載せてみました。

フレームがL字である事を利用して、下部でソーラーパネルを支えるようにしてあります。

パネルは日照時間を考慮して古い物置の上に置きます。
古い物置は東から西方向に屋根の勾配がついているので、木材で下駄を履かせる予定です。
仮置きしてみました。

良い感じです。
ただ、フレームへのパネルの固定とフレーム+パネルを物置に固定する方法をかんがえる必要があります。
なるべく物置は傷つけたくないので。
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